私はカーテンが大好きです。

カーテンの何に心惹かれているのか、

それは形が決まらずに、たわんだり、風に揺れたり、縛れたりするところ。

子供の頃から硬い物より柔らかい物、直線より曲線が好きな人間です。

色んな物に対して、自由に自分で形を変えたり崩したりして馴染ませたいと思いながら生きてきました。

(そんなこと思う子供ってもしかして変?)

カーテンって家の中のアートだなって思うのですが、(これも変?)

風で揺れるとなびいて形が変わって、天気によって見え方が変わって、光が当たって家の中の色が変わる。朝と夜でも違う表情になる。

とても素敵なアートだなぁと思います。

自宅のカーテンはリネン100%です。レースもドレープもありません。

これまで、リネン100%のカーテンを住宅に提案したことは無いのですが、

それは、洗うと縮んで、直射日光で変色して、ヒダが均一では無くばらばらになりやすいから。

使いやすさや維持のしやすさという観点から考えると選ばれることは少ないかもしれません。

でも、この一見短所に見えるリネンの特徴が私は好きです。

当たり前のことだなと思うからです。その当たり前の変化が欲しいのです。

この、縮んだり、日焼けしたり、ヒダが均一ではなくなるところ、そここそがリネンの良さであり俗に言う味ですね。

むしろ変化しないまま、いつまでもピシッとしてるカーテンに違和感を感じます。

そして拘りポイントは裾の加工方法と長さです。

裾は3つ折り縫製されているものが普通ですが、裾はシャープに見せたいと思い、

写真のようなウエイトテープ仕様というものにしました。裾の始末が棒みたいになってるところです。

あとは透け感。

私はこのマンションに決めてから、外からの視線を全く気にしなくても良くなりましたので

カーテンはレースのみか、リネンと決めておりました。

住む場所で、カーテンも変えていいんですよ。

長さは実際の窓の高さよりも大体10センチくらい長くして、床にたわみを作ります。

ゆったりとした印象になり、リネンの柔らかさが強調されます。