うちの床材は外部用を使ってます。

日に焼けて、水をこぼしてだいぶいい感じに経年変化しています。

そもそも、綺麗にしたいと思っていなかった自宅計画。


綺麗の反対語が汚いなら、汚くしたいと思っていたわけでは無いけれど、
「いつまでも新品である」という事を良しとはしなかった。

沢山使った、触った、痕跡は残っていても、
残っている状態を楽しめる素材を選びたかった。

この床が、もっとくたびれていわゆる「汚い」に近づいたら、
その時は白くべたっと塗りたいなと思っている。




家づくりをするにあたって、選ぶものが沢山あって、
その一つが素材です。


いい物と値段は比例して、
でもメンテナンスフリーだからと言って高いというわけでも無かったり、、。

選ぶたびに自分にとっての「いい」を探す作業。



素材は結構その人の価値観が表れるポイントだなと思っていて、
ずっと新品である状態を好むのは日本人特有だなと思っています。


以前ドイツに住んでいた頃に遊びに行ったドイツ人カップルの家の何がカルチャーショックだったかって、素材の違いでした。


表面から見ても分かる素材の厚みと、重さと、これまでの痕跡があった。

ビニール素材ももちろんあるけれど、
圧倒的な素材の違いを感じました。


「いつまでも綺麗」を目指すから、汚れると気になって、
「物が何も表に出ていなくて、片付いている」を目指すから、
散らかっていると気になる。


そもそもいつまでも新品で片付いている状態を目指さずに、
ずっと使ってきた跡や、物が雑多に出ている生活感をそのまま楽しめる家に
したかった。
(そしてそれを楽しんでいるドイツ人の彼らを素敵だなと思った。)


お客様には、自分の価値観と、本当にそれがいいのかな?という新鮮な目も持って楽しんで素材選びをしてもらえるよう、提案したいなと思っています。