「house O」今回は、物件の特徴やお客様のご要望、そして現状把握についてです。
こちらの記事の続きです。
https://millefeuille-arch.com/理想の物件を見つけたら、、/


ラーメン構造は内部の壁を広範囲に解体する事が出来る為、
全て解体するとこんな風になります。
と書きましたが、

スクリーンショット (2233)

ここから、キッチンやお風呂やトイレなどの水廻りも
好きな場所に配置する事ができる!と言う訳では無く、
ある程度の動かすことが出来る範囲というものがあります。


水廻りをどのぐらい移設できるか?は物件ごとで違う為、確認しながら進めることになるのですが、

水廻りを移設する事で、費用も発生する為、
今回の予算の中で、ご要望を取り入れた場合、
費用を掛けて水廻りを移設した方がいいのか否か、を判断する必要があります。


今回のお客様の大きなご要望はこちら。
・対面では無く壁付けキッチンがいい
・寝室は個室では無く、リビングと繋がっている状態がいい
・ヌックが欲しい
・丸テーブルが置きたい
・キッチンから繋がるパントリーが欲しい
・トイレや洗面は廊下を挟まずにリビングから直接行き来したい

なるほどなるほど。


という事は、既存のこちら ↓ の間取りで、

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・壁付けキッチンがいい
・洗面がリビングから行き来できるようにしたい

という要望は叶っているわけです。

なので、わざわざキッチンや洗面を動かす必要は無さそうですよね。

トイレは廊下を挟んでしまっているので、そこは修正が必要という事と、
ここからどこにヌックを作り、
リビングと繋がった寝室やパントリーを配置していくか、
そして丸テーブルをうまく配置できるか、
検討する事になります。


「ヌック」ですが、お客様はこんなイメージの壁や天井で囲まれたソファ空間をイメージしていました。

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壁際や窓の前に作られているイメージのあるヌック。

今回はこの「ヌック」が間取りを考える上での一番のポイントでした。


そして、もう一つ。
今回の物件は、最上階で、天井が勾配天井になっており、
高いところで3.5Mほどの高さがあるというのが特徴的でした。

物件の購入する前、気になる物件があるとのことで現地を見させていただいたときの写真。

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もともと天井は一部勾配天井で一部はフラットだったのですが、
ユニットバスの天井裏を覗いたときに、
巨大な天井裏空間を発見。

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これは間取りに活かしたいね!と私達夫婦で盛り上がりました。


リノベーションは新築と違い、ゼロから新しい物を作る作業では無く、
既存の物を活かして新しい価値に変えていく作業。

現状把握がとても大切になるので、
間取りをご提案する前に発見できたことで、

天井の高さを活かしたプランをご提案したい!と思い、
設計がスタートしました!